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オープンコンペに参加する女性は、ほとんどが夫婦連れか友達の女性ゴルファーとの二人連れだ。
たまに「お一人さん」で参加する女性も少数ながらいるが、そう言う人は大概上級者で、男と同じティーからやってもまず負けない...学生時代からやっていたとか、アマの試合に出る様な真っ黒に日焼けした女性達だ。


でも、まれにこんな女性もいる。
昨年、茨城県のHカントリークラブのコンペで一緒になったKさん。
ごく普通の奥様のようで、日焼けもあまりしてないし道具だって安物の初心者用レベルのもの。
しかし、ともかくドライバーが良い!
レディスティーから、女性離れしたスイングで高く美しく遠くへ飛ばす。
不思議なのは飛距離も出て、ほとんどフェアウェイを外さないドライバーを打つのに、アイアンやアプローチ、パットは淡々とあっさりプレーしてミスが多く、スコアは全然良くない。
しかも、ショットをミスしても短いパットを外しても、別に悔しがったり悲しがったりもしない。
ホールアウトする時の顔は、スコアに全く関係なく楽しそうに見える。

昼休みに話を聞くと、その50年配のKさん、「学生時代にはソフトをやっていたんだけど、結婚してから子供が巣立った最近まで運動はなにもやっていませんでした。」
「でも、なんだかポカンと空っぽになっちゃったのでいろいろなことを始めてみて、ゴルフに出会ったんです。」

「初めてクラブを振ったとき、昔ソフトをやっていたせいかちゃんと当たった...そのボールが200ヤード近く飛んでいくのを見て、嬉しくて震えが来たんです。...だって、ソフトだったら70ヤードも打つとホームランなんですよ!」
「ゴルフのボールはそのずっと向こうに、どこまでも果てしなく飛んでいく気がして...のめり込みました。」
「他の生活でどんなにトラブルがあっても、ゴルフ場に来てティーショットのボールを青空に向かってかっ飛ばすと、そんなトラブルなんてすっ飛んでしまうんですよ。」
「お金はそんなにかけられないので、プレー代の安い平日に女性一人で参加出来るオープンコンペを月一くらいで楽しんでます。」
「ともかくプレーを速くして、スコアは周りに迷惑をかけないくらいなら大丈夫だと思って...ただ、ドライバーを思い切り打ちたいんです。」と彼女は言う。


彼女はパー3以外の全てのホールで、レディスティーから思い切り青空に向かってフルスイングする。
殆どがナイスショットで、白球は青空の中を飛んで行く。


...小さな声で「気持ちいいーー!」と言うのが聞こえた。

微笑ましくて、なんだか色っぽい...