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以前は、カートに乗せるときによくキャディーさんに文句を言われた。
朝の挨拶よりも、謝る方が先だった。
だから、最近のラウンドが2〜3人のセルフカート主流になった事には、本当にホッとしている。
その方が安いし、最近はあまり4人揃ってのラウンドということが少ない事も、少しは気が楽だ。

Aさんのキャディーバッグは...重くはないのだが、大きいのだ。
プロなんかの使うチャンピオンバッグっていうのか...ああいうものじゃないけど、全体が丸い形で、かさばる。
特にカートに積むときには、今主流の「カートバッグ」のように前の方にポケットが集まっていて、左右の幅が狭いやつと違って、Aさんのは左右にポケットがついているので幅を取る。
だから特別大きい訳ではないのに、なかなかカートに収まらない。
特に4人パーティーだったらはみ出してしまって、大変。

最近は見かねた夫が、「カートに乗せやすい少し小さいのを買ってやるよ」と言ってくれたりするんだけど「ううん、あたしはこれがいいの」と言って、相変わらずそのバッグを使っている。
ラウンドするのは月に一回か二回だが、さすがにもう10年近く使っているのであちこち傷んできた。
それなのに、なぜそのバッグにこだわるのか、みんなが不思議がっている。

Aさんがゴルフを始めたのは子供の手が離れてから...近所の友人に練習場の教室に「一緒に行かない?」と誘われてやってみたい気持ちになった。
夫に相談したら、仕事で先に始めていた夫は賛成してくれた...「将来二人で一緒に行けたらいいね。」
でもそんなに給料の多くない生活だったので、道具は靴や手袋やボールといった小物以外は、全部中古ショップで揃えた。
キャディーバッグは、先にゴルフを始めていた知り合いのお古だった。
見栄えは確かに華やかなものじゃなかったけれど、ゴルフが出来るのは楽しかった。
何年経っても道具に関しては別に不満は無かった。


そして、10年程前のクリスマスイブに、夫がゴルフショップ(中古クラブ屋ではない)に連れて行ってくれた。
「今迄使っていたものがあまりにも古いから、キャディバッグをプレゼントするよ」
「どれでも好きなものを選んで」
そう言われて、一時間以上迷ったあげくに「色が好きだから」という理由で、ちょっと変わったこのキャディーバッグを選んだ。
初めて新品で、自分の好きなものを選んだ(ゴルフの)買い物で、自分の小遣いも少ない夫がくれた、クリスマスのプレゼントがこのキャディーバッグ。
嬉しかった...
その頃は「カートに乗せる」なんてことは考えてもいなかったから、ポケットは横や後ろについてるし、丸くて場所をとるんだけれど...独特の色合いが今でも気に入っている。


なぜこの不便なキャディーバッグにこだわっているのかは、誰も知らなくてもいいこと。
でも、Aさんはこのキャディーバッグが壊れてダメになるまで、絶対に換えるつもりは.無い。